03/07
Authentiqueのお着物
日頃よりAuthentiqueのブログをご覧頂き誠にありがとうございます。
Authentique銀座の太田でございます。
本日は、Authentiqueがこだわりを持って買い付けているお着物についてお届けいたします。
Authentiqueはフランス語で「本物・正真正銘の」という意味を持ちます。
ドレスだけでなく、本物にこだわるのはお着物でも同じです。
昔から受け継がれてきた職人さんの技術や伝統の色合いが使用された、上質で品格のある花嫁姿を叶えるため、お着物の町京都からバイヤーたちが買い付けてくれています。
先日、職人さんの技術を間近で見る貴重な機会に同行してまいりました。
お着物がどう作られているのかをAuthentiqueの花嫁様たちに知って頂ける機会になれば幸いです。
【横振刺繍】
専用のミシンを用いた刺繍の1つです。
文字通り、針が横に振れながら刺繍をしていくミシンで、仕上がりは柄に立体感が出て華やかな写真映りを叶えてくれます。
こちらがそのミシン。
天板に横に空いた穴がありますが、ここを針が動きます。
その幅を微調整しながら縫い上げていくため、非常に卓越した技術が必要です。
そのレバーが膝下にあるこちら。
ミシンなので足の踏み込みで縫う速度が決まり、このレバーは膝で調整して針の動く幅が決まります。
ちょっと力が入ってしまえば、急に広い幅になってしまうため、とても繊細なお仕事です。
訪問した際は、鯉の柄を刺繍されていてとても細かな部分だったため、膝がほとんど動いていないくらいでした。
40年従事されているとのことでしたが、まだご自身はベテランではないとおっしゃるほど、修行が必要でとても奥深いお仕事だと感じました。
刺繍される場所がお着物のどの部分なのか、全体のバランスを考えて糸の配色を考え、厚みを出して大きく華やかに見せる部分と控えめに周りを引き立たせる部分とを考えながら刺繍しているとお話されていたのが印象的でした。
職人さんの技術と想いが込められた一着は、花嫁様の大切な一日に本当にふさわしいと感じました。
Authentique銀座で取り扱いのある横振刺繍が施されたお着物がこちら。
【色打掛:雪輪重ねに花桧扇、商品番号:01-5050】
お太鼓と呼ばれる背中の部分に横振刺繍が施されています。
着姿で一番目立ち華やかに見える部分のため、糸は厚めにされています。
地は京都友禅で上品に染められているので、色味は品のある金糸で全体の柄が調和されています。
伝統色の赤をメインにした大きな雪輪柄の地に、ヒワや橙、山吹色のお花が優しく咲き誇る花嫁様にふさわしい一着です。
ご紹介した横振刺繍ですが、専用のミシンはもう生産されておらず職人さんも減っているため、とても貴重です。
Authentique銀座でも取り扱いは多いですが、あと数年経つと生産は本当に貴重で新しいものがほとんど出回らなくなってしまうのではないかと危惧されています。
伝統工芸などもそうですが、職人さんたちの高齢化で跡継ぎが不在という状態にお着物の世界でもなってしまっています。
そんな貴重な芸術品とも言える伝統のお着物を大切な一日にお召になってみませんか。
ぜひご来店をお待ちしております。