03/21
創り手の想い
日頃よりAuthentiqueのブログをご覧頂き
誠にありがとうございます。
Authetique 鎌倉の佐間野と申します。
本日は人気の高い
総絞りの引き振袖をご紹介します。
ホームページやインスタグラムで多く掲載しております
黒の引き振袖をご存知な方は多いと思いますが
実はこの総絞りの引き振袖には
あと2つ赤と紫の引き振袖がございます。
その中で今回は
赤の総絞りをご紹介します。
創り手のきめ細かな
計算された美しさが感じられる一着です。
ひとつの着物を作るためには、
まず創り手が考えること
それは“どんな着物を創るのか”です。
出来上がった着物をどんな場所で、
誰が、どんな日にきるのか。
それによって創り手は柄、
色を決め想いをのせていきます。
こちらの総絞りの引き振袖の絞りは一つ一つ手で
つまみ糸で縛り染めます。
制作途中で仕上がりの様子を知ることはできず、
すべての染めが終わりはじめて
立体的な模様が連続する
美しい布から姿を現すのです。
絞りの工程において創り手は
変わることはなく1人で作業を行います。
それは“どんな着物をつくるのか”
創り手がその想いを
途切らせないためでもあります。
作成に2年以上歳月を
かけお創りした逸品となります。
赤の総絞りの柄は寛文菊。
寛文模様は、大きな文様を
右肩と後ろ身頃を中心に配置し、
かつ余白もある大胆な構図が特徴です。
そしてこの余白にも意味が隠されています。
帯付き姿(着装した姿)が
もっとも美しいように
計算された余白になります。
この余白があることで
柄をより際立たせることができます。
すべてが調和された引き振袖。
こういった日本の伝統美や意匠は、
今ではなかなか見ることの出来ない
本当に貴重なものでございます。
歴史の重みと創り手の粋と
心意気を感じるからこそ、
ぜひ皆様の大切な節目を彩る
生涯一度の引き振袖として
お召しいただきたいと思います。